社報さくらゐ川 123号

宮司挨拶

 謹んで新春のお喜びを申し上げます。本年が皆様にとりまして幸多き年になりますようご祈念いたします。
 今年、春祭の神輿担ぎが復活して45年になります。新型コロナ感染症も5類になり、正式な形で斎行いたします。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
 人と人とをつなぎ、大きな力にしていくのが祭です。地域のつながりと元気の根源です。45年前に高度経済成長のあおりで活力を無くした故郷を再生させたように、神輿担ぎ神事がアフターコロナの地域復活の原動力になるよう努めます。

正月行事のご案内

歳旦祭

神社で新年を迎えてみませんか。
一番早い初詣。ご利益間違いなし!
期日 正月元旦
時刻 午前零時
場所 社殿内

新年祈祷

 今年一年無事に過ごせますよう、どうぞ御神前にて一番祈祷をお受け下さい。
祈願内容は事前にお申込み下さい。
期日 正月元旦
時刻 1回目 午前1時頃
   2回目 午前1時20分頃
   3回目以降 ご予約制

お日待ち(神棚祭)

 お正月中に氏子中をまわらせていただきます。
厄払い・歳祝いなども合わせお申し込み下さい。ご家族おそろいでご参列ください。

斎火祭(とんど祭)

 古いお札や松飾りをお持ちください。
とんどの火にあたると一年間無病息災で過ごせます。
14日(日)午後4時半 和紙灯籠
午後5時   斎火祭 点火
       お振るまい
※ビニール等不燃物は外してお持ちください。

和紙燈ろう募集

和紙燈ろうを奉献いただける方を募集しています。各区神社総代、神社社務所までお申し出下さい。
初穂料 一体 2,500円

 各お申し込み先:熱日髙彦神社社務所  ☎︎0224−62−0241

四月例大祭 神輿を担ぎたい人全員集合!

神社Q&A ムササビ って何?

 当神社の御朱印帳や祈願絵馬に描かれている四角い飛行物体は、鼯(以降ムササビとする)である。樹齢500年以上の御神木や境内樹木の洞に巣を作り、陽が落ちると様々な場所で鳴き声が聞こえてくるのである。神社の夜の管理者と言ってもいいだろう。
 参拝者の身近にいながら意外と知らないムササビをご紹介したい。

ムササビとモモンガ

「ムササビ」と「モモンガ」どちらも空を飛ぶ日本の哺乳類であり、混同されることも多いが、それぞれ特徴がある。
 ムササビは、リス科ムササビ属に分類され国内に生息するリス科としては最大の哺乳類。大きい個体では体重1200グラム体長80センチにもなる。顔の正面にある大きな目は立体視に長けており、樹上で生活するのに適している。飛ぶとは言えども飛行ではなく、首と前肢、前肢と後肢、後肢と尾の間にある「皮膜」を広げて風を受けて飛ぶ「滑空飛行」である。風を受ける姿は一枚の座布団や襖の様にも見え江戸時代には「野ぶすま」の名でも知られた。主に大木の多い山林に生息するが、当神社の様に人の生活圏に近い環境でも生息できる。
 一方でモモンガとは、リス科モモンガ属に分類され体重は180グラム、全長30センチ程とムササビに比べ非常に小柄である。ムササビ同様夜行性で樹の上で生活し、皮膜を伸ばして滑空飛行する。人の生活圏で見ることもあるが、多くは山地深くの静かな環境を好む。 皮膜の箇所は前肢と後肢の間のみであり、糞の形はムササビのコロコロした球状に対しモモンガは俵状だという。


物の怪の正体

 ムササビは滑空状態から「野ぶすま」乾燥した糞から「砂かけ婆」などの正体と言われてきた。他にも「一反木綿」という説もある。夕暮れ時にひらひらと飛んで首に巻き付いたり顔を覆ったりして苦しめる妖怪であるが、夜行性のムササビの行動時間と重なり、滑空する様子が布が飛んでいく様子にも見えたのだろう。古典妖怪絵巻「百鬼夜行絵巻」にも手足の生えた布状のものが描かれている。


神社のムササビとご対面

 昨年7月11日の夕刻珍事があった。ムササビのコッコが子宝杉の根本で鳴いているのである。寝ぼけて巣から落下し痛めたのだろう。手のひらサイズからもまだ幼体だとわかる。野生動物を捕獲したり、飼育したりすることは、「鳥獣保護管理法」により、原則禁止されている。しかし2時間遠目に見ても容態は悪化も回復もしない。夜が来る前にと動物病院に相談し一晩保護、翌日宮城県野生鳥獣保護担当部署に引き取っていただいた。
 「人間の手に触れたら野生復帰は大変」とのことだったが、つい数か月前「八木山動物園で赤ちゃんムササビが新入り紹介されていた」と噂が、確信はないがあの子が元気であればいいなと願うだけである。

1年の作柄を感謝 
新嘗祭神宮大麻暦頒布始祭 斎行


皆さまからの「初穂」をお供えし、新嘗祭を斎行し、収穫感謝と各産業が良い方へ向かうようお祈りしました。
 また、あわせて正月の御札の頒布始祭をいたしました。

感謝贈呈式

 今年度の贈呈者は、佐藤遥氏と遠藤信治氏の2名でした。
 佐藤氏は、昨年感謝状贈呈者戸村氏上原氏と共に小学4年生から9年間巫女舞の御奉仕をしてく2倍程の長さに育つ為注連縄に適している一方、遺伝子が強いため青田刈り等管理が大変になります。
 ありがとうございました。

正月縁起物  授与品紹介

神社暦

鎮守の杜便り

 昨夏の暑さそのまま暖冬に突入。暖冬の年はドカ雪が降るというジンクスがあります。伊具郡は蔵王連邦の恩恵で雪は少ないですが、その分乾燥地域でもあります。少しの火が大きな損失につながらぬよう防火対策をしていきましょう(禰宜)